水道水の「当たり前」は崩れる？老朽化問題と安心できる水の選択肢

私たちのくらしを支える『当たり前』
【当たり前は、誰かのおかげで成り立っている】

さて、「蛇口をひねれば常にきれいな水が出る」という『当たり前』な日常はなんとありがたいことでしょう。

日本の水道水は安全基準がとても厳しく、世界的に見ても「水道水をそのまま飲むことができる数少ない国」です。高度浄水処理の導入など各種の取り組みがなされています。国や水道事業者等の長年に渡る努力により、私たちは『当たり前』を手にしています。しかしながら、現実には水道管の老朽化や災害などでその『当たり前』が一瞬にして崩れてしまう可能性を秘めているのです。

【蛇口から茶色い水？！】

先日、このような経験をしました。手を洗おうと蛇口をひねったところ、「ゴボゴボッ、ゴボッッ」とすごい音を立て、真っ茶色な水が出てきました。もともと飲み水として使用していたものではありませんが、それを見た瞬間、手を洗うどころか、修復された後に加湿器にその水を入れることすら躊躇し、あの光景は「蛇口からは常にきれいな水が出る」と思い込んでいた『当たり前』を一瞬で吹き飛ばしました。（原因はビルの配管部分に一部破損ができてしまったことだったようで、その後すぐに解決しています。）

また、先日このようなニュース記事を読みました。

「2025年11月三重県某市内で水道水が茶色く濁る現象が約2,700世帯で発生。パッと見は気づかずとも、買ってきたミネラルウォーターと比較すると明らかに濁っており、とある小学校では調理室が使えずに水を使わなくて済む給食が出た日もあり、市内4か所に給水所が設けられ、住民たちが不便な生活を強いられている」

市の発表によると「直接的な原因は水道管に長年蓄積した錆びた鉄分等が水流水圧等の変化によりはく離したためと考えている」としています。某大学の教授によると「全国的に水道管の老朽化は進行しており、どこでも起こりうる事ですが、濁った水が1週間以上続くのは極めてまれなケースである」とのこと。（ ※ めざましmediaより抜粋 ）

災害時等に見る稀なはずの光景が、人知れずちょっとしたきっかけで身近に起こりうるなんて誰が考えるでしょう。

【余談：サビと鉄分について】

「サビを飲んでしまうこと」に不安を感じる方もいるかもしれませんが、サビは鉄分であり、そもそも鉄分自体は人体にとって必要な成分であり、多少鉄分を含んだ水道水を摂取しても人体への吸収率は低く、大部分がそのまま排出されます。通常の経年劣化による少量のサビであれば問題ないと言われています。

【老朽化の厳しい現実】

水道管路は地方公営企業施行規則により法定耐用年数40年と定められています。その間、水事業者等により定期的なメンテナンスが行われ、私たちは『当たり前』の日常が送れています。

それでも老朽化問題は解決するどころか、悪化の一途をたどります。その法定耐用年数を超過しているのは全国の水道管路（日本全国で約74万キロメートルで地球18.5周分）のうち、約20.6％とされ、更新には多額の費用と時間がかかるのが現実で、財源の確保の厳しさからも更新が追い付いていません。耐用年数を超えた水道管路の割合は年々上昇、更新率は年々低下し0.65％に留まっており、すべての管路を更新するには130年以上かかると想定されています。（厚生労働省HPより[2023年3月／数字は令和2年度の状況] ）

【まとめ】

たしかに厳しい安全基準を満たす我が国の水道水ですが、それを毎日各家庭や会社、店舗等々に届ける水道管の現状と未来を考えれば、『当たり前』は決してそこに安穏と置かれた『当たり前』ではないのです。私たちの『当たり前』は多くの方が支えてくれて成り立っています。人の身体は約60％が水分でできていると言われています。

どんなに厳しい現実があろうとも、生命を維持するうえで欠くことのできない水を、私たちは必要とします。

だからこそ、私たちは、安心と安全を徹底した水の選択肢を提供したいと考えています。

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