2023.07.27
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総務省消防庁の報告データによれば、6月から9月の期間に全国で熱中症で救急搬送される方の数が増加しており、特に2018年は非常に暑い夏となり、92,710人の救急搬送が記録されました。2020年が64,869人と、近年でも多くの患者が発生していることがわかります。
この記事では、熱中症の応急処置や対策について詳しく解説します。
さらに、熱中症対策に適した飲み物とそうでない飲み物についても具体的に紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
熱中症とは、暑い環境や過度の運動などによって体温が上昇し、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温の調節機能に影響を及ぼすことで、めまいやけいれん、頭痛など多様な症状が引き起こされる病気です。
熱中症の代表的な初期症状として、めまい(目眩、眩暈)や立ちくらみ、一時的な失神が出現することがあります。これは熱失神と呼ばれ、炎天下や暑い室内での長時間労働やスポーツなどにより体内に熱がこもり、脳への血流が減少し、脳そのものの温度が上昇することで引き起こされます。
暑い環境で体温が上昇すると、体は熱を外に逃がすために皮膚の血管を広げます。その結果、全身を巡る血液の量が減り、血圧が下がり、脳への血流が減少します。
このような血流や血圧の変化が、めまいや立ちくらみ、一時的な失神といった熱失神の症状を引き起こすのです。呼吸回数も増加し、脈は速くて弱くなり、唇のしびれなども見られることがあります。
また、熱失神にはめまいや失神だけでなく、全身の倦怠感(だるさ)や吐き気・嘔吐、頭痛などが伴うこともあります。
この状態では脳への血流が一時的に損なわれるため、突然バタンと倒れるケースが多く見られます。
熱中症が疑われる場合には、すぐに医療機関につれていきましょう。
また、救急車を待っている間に、適切な応急処置をすることで症状の悪化を防ぐことができます。
熱中症の応急処置で大切なのは以下の3つのポイントです。
まずは、風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている室内などの涼しい場所へ移動させましょう。
きついベルトやネクタイ、下着はゆるめて衣服を楽にして体を冷やします。
露出させた皮膚に冷水をかけて、うちわや扇風機などで扇ぐことにより体を冷やします。
氷枕や保冷剤があれば、それを首の両脇や脇の下、足の大腿の付け根などを冷やしましょう。
意識がはっきりしているならば、スポーツドリンクや経口補水液などの電解質を適量含んだ冷えた飲料を自分で飲ませます。
呼びかけに応えない場合は、誤って水分が気道に入ることもあるため、無理に飲ませることは避けます。
また、吐き気の症状がある場合には、口から水分を摂取することが適切ではないため、医療機関での点滴等の処置が必要となります。
参考文献:熱中症予防情報サイト | 熱中症の対処方法(応急処置)
熱中症にかかる危険性は、いつでもどこでも、誰にでも存在します。しかし、適切な予防方法を知り、日常生活で注意を払うことで防ぐことができます。
たとえば、初夏や梅雨明け、夏休み明けなど、体が暑さに慣れていない状態で気温が急上昇するときは特に危険が高まります。
無理をせずに、ゆっくりと体を慣らすよう心掛けましょう熱中症を防ぐには、以下のような予防をしていることが大切です。
一般的に、人の1日の水分出納は約2.5Lと言われています。特に夏場は、汗をかく分だけ積極的に水分補給に意識を向ける必要があります。ただし、一度に大量の水を摂取すると体内の電解質バランスが崩れて体調不良を引き起こすことがあるため、かいた汗の量を目安にして水分を補給し、同時に失われる塩分も適切に補いましょう。
熱中症対策において、水分だけでなく塩分を適切に補給することが重要です。作業の強度や条件に応じて、必要な摂取量は異なりますが、少なくとも0.1~0.2%の食塩水やナトリウム40~80㎎/100㎖のスポーツドリンク、経口補水液などを20~30分ごとにカップ1~2杯程度摂取することが望ましいとされています。
室内での熱中症予防には、室温や湿度の上昇などの環境要因に注意する必要があります。また、屋外での活動後に室内で適切に体を冷やすことができず熱中症になる場合や、夜間に冷房を使用しないことで、寝ている間に熱中症になる場合もあります。室内では、扇風機やエアコンで温度を調整して室温をこまめに確認しましょう。
直接日光を浴びることにより、熱中症の重症の型になる熱中症になることがあります。室内であれば、遮光カーテンやブラインド、すだれの設置により日差しを遮断しましょう。また、外出中は、ぼうしをかぶったり、日傘をさすことで直射日光をよけましょう。また、なるべく日かげを選んで歩いたり、日かげで活動したりするようにしましょう。
参考文献:職場における熱中症予防対策マニュアル | 厚生労働省)
熱中症対策においては、「水」だけを飲むのを避けて、ミネラルや塩分も同時に補給するのが効果的です。
なぜなら、水だけを摂ると血液中のナトリウム濃度が薄まり、一時的にのどの渇きが収まるかもしれませんが、余分な水分は尿として排出されるため、体液が不足し脱水症状に陥る可能性が高まるからです。
熱中症に効く飲み物の種類は次のようなものがあります。
熱中症予防において、経口補水液の適切な利用が重要です。特に脱水症状が見られる場合や脱水症状が発生しやすい状況では、経口補水液を積極的に摂取しましょう。バランスの良い水分と糖質が含まれる経口補水液は、素早く体内に吸収され、脱水を予防する効果を持っています。
経口補水液には、糖質・食物繊維・ナトリウム・カリウムなどの成分が含まれています。塩分は水分の吸収力を高め、糖分は水分の吸収速度を促進する働きがあります。
自宅で簡単に経口補水液を作る方法は、水500mℓに塩1.5gと砂糖20gを混ぜ合わせるだけです。さらに、基本レシピにミネラルやビタミンを豊富に含むはちみつ(大さじ1)を加えたり、クエン酸が豊富なレモン汁を入れたりとアレンジすることもできます。ただし、乳児は1歳未満の赤ちゃんには、はちみつを与えないように注意してください。
熱中症対策には味噌汁が最適です。味噌汁には、水分に加えて塩分も含まれているため、暑い時期に適切な体液バランスを保つのに役立ちます。また、汗で失われるミネラルやビタミンも補給できるため、熱中症予防に効果的です。さらに、味噌汁には具として豆腐や油揚げなどが入っているため、栄養補給にもぴったりです。特に、豆腐のタンパク質は体力の低下を防ぐのに重要な役割を果たします。
ただし、暑い夏は温かい味噌汁を飲みたくないという人も少なくありません。そのような場合には、冷たい味噌汁がおすすめです。冷たい味噌汁はさっぱりとした飲み心地で、暑い季節でも気軽に楽しむことが
スポーツドリンクには、糖類・クエン酸・ナトリウム・カリウム・マグネシウムなど、さまざまな栄養素が含まれています。特にクエン酸は、運動によって蓄積される乳酸を分解する効果があります。そのため、スポーツドリンクは水分と塩分の摂取に加え、疲労回復にも効果的な飲み物です。
しかし、スポーツドリンクを過剰に摂取すると糖分の過剰摂取につながり、肥満や虫歯のリスクが増加します。通常の水分補給にはスポーツドリンクを選ぶことが十分ですが、脱水症状や下痢の症状がある場合は、経口補水液がより適しています。
ただし、スポーツドリンクを過剰に摂取すると、「ペットボトル症候群」という高血糖のリスクが生じることがあります。そのため、運動していない時にはお水やお茶を併用することをおすすめします。
夏になると、ビールや炭酸飲料などをついつい飲んでしまいがちです。しかし、水分補給に選ぶものは慎重に考えないと、逆に脱水症状になる可能性が高まったり、糖分の摂り過ぎになってしまうため、要注意です。熱中症の予防に適さない飲み物は、以下となります。
アルコールには利尿作用があるため、摂取することによってトイレの回数が増えて飲んだ分以上の水分を排出してしまいます。
特に夏場に人気の冷たいビールやハイボールなどのアルコールの摂取は、自律神経を刺激するため、尿意を感じやすくなります。そのため、アルコールは熱中症対策の水分補給には適しません。
カフェインを含むコーヒーやお茶には、利尿作用があります。そのため、摂取した量を上回る水分が尿として排出され、脱水状態になるおそれがあります。コーヒーやお茶を程々に楽しむことで水分補給になりますが、過度な摂取は避けましょう。
一方で、甘いジュースには多量の糖分が含まれています。これを大量に摂取すると糖分の過剰摂取になり、病気の原因になる可能性があります。したがって、熱中症対策の水分補給には適しません。
熱中症対策には、こまめな水分補給が欠かせません。
多くの人がのどが渇いてから水分補給をする人が多いですが、その時には既に体内の脱水が始まっていると言われています。のどが渇く前にこまめに水分補給を心掛けることが大切です。
大量の水を一度に飲むのではなく、少しずつこまめに水分補給をすることが大切です。
ウォーターサーバーを家に設置しておくと、いつでも手軽に水分補給ができるだけでなく、塩分やミネラルを含むドリンクを手作りするのにも役立ちます。
特に、「富士山の源流水」というウォーターサーバーは、良質な「 富士山の天然水」を手軽に飲むことができるのでおすすめです。
健康と安全を考えるなら、衛生的で高品質な水を取り入れることは重要です。ぜひ試してみてください。
会社名 | 株式会社ラ・ホールディングス 富士山の天然水 事業部 |
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